ははのご近所スナップ帳
2007年
多摩川の植物  フシギ系(寄生植物など) 6月

ヤセウツボ(痩靫) 
ハマウツボ科ハマウツボ属



主にマメ科の植物に寄生して花を咲かせる、葉緑素を全く持たない寄生植物。
ヨーロッパから北アフリカにかけてが原産の、
帰化植物です。
マメ科以外に、セリ科、キク科の植物の根に寄生根で寄生して、
養分を吸い取って成長しています

葉は根元近くにありますが、鱗片状に退化して目立ちません。

花は淡黄褐色で
紫色の条があります。

赤味のある根が、
ヤセウツボの根です。


昨年名前を知ったヤセウツボ。
初めて見たときはオニノヤガラか?と思いました。
オニノヤガラは山中の薄暗いところにはえますが、
ヤセウツボは開けた、日当たりのよい場所を好むようです。
多摩川の土手には、ムサラキツメクサ 、シロツメクサが多く、
主にムラサキツメクサの株の中にはえているのを、多く見かけました。

5月〜6月にかけてはまさに林立状態。
それにしてもこの勢いで増えていくのだとしたら、
来年はすごい事になりそうです。




アメリカネナシガズラ
ヒルガオ科ネナシカズラ属



北アメリカ原産の1年生の帰化植物
種子が発芽する時は根がありますが
他の植物に巻きついて養分を吸収する突起ができると、下部は枯れてなくなります。
巻き付いた他の植物から水や栄養をとる
寄生植物

根や葉はなく7〜10月オレンジ色の糸状の茎にたくさんの小さな花をつけています。


6月
発芽して間もない時期。
根をさがしましたが、
もうありません。


花は直径約3mmで
花冠の先端は5裂しています。



オレンジ色を帯びた実。
びっしりついています。


似た仲間のうち、花冠の裂片の先端が尖ること、花から突き出た雄しべが特徴。 
果実は球形で直径3mmほど。


手元の図鑑には『1973年多摩川で発見された』とあります。



カラスビシャク
サトイモ科ハンゲ属



小さいヘビが舌を出しているような・・・
気味悪いような、それでも何となく気になる植物です。
図鑑には、仏炎苞が緑色のものがのっていますが、
下の写真の様に、紫色のものもよく見ます。
色の変化の範囲内なのでしょうか?




5〜8月に高さ20〜40cmの花茎をのばし、仏炎苞に包まれた肉穂花序をつけます。
この苞(ほう)は、非常に特徴があって、
この仲間のミズバショウ、ザゼンソウ、コンニャク、ウラシマソウなどの、
サトイモ科に属するものに共通しています。

苞の下から中ほどまでは雌花群、
その上は雄花群。

葉は3枚の小葉からなっています。
つまり3枚1組で1枚の葉っぱ。
葉の基部にむかご(珠芽)が
できています。
むかご(珠芽)は葉柄の
中ほどにもできます。


カラスビシャクの塊茎(かいけい)は、
すこし平らな球形で、白い根が生えています。
漢方薬の半夏(はんげ)というのはこの塊茎のことだそうです(このことから,別名は半夏)。







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